AI 機能

TongFlow の変換を支えるのは、名前を明記した少数のバックエンドモデルです。「何千ものモデルが使える」といった曖昧な売り文句はありません。ここでは実際のモデル一覧と、それぞれの用途、アクセスの設定方法を説明します。

バックエンドモデル(Modal で実行)

以下のモデルは Modal のワーカーコンテナ内で実行されます。MODAL_TOKEN_IDMODAL_TOKEN_SECRET を設定しておくと、ランタイムが Modal 経由で呼び出します。

モデル用途ノード
Z-Imageテキスト → 画像image-gen-textimage-gen
FLUX.2 Klein 9B複数リファレンスの融合、画像編集image-fusionimage-edit
LTX-2テキスト / 画像 → 動画、トーキングヘッドtext-gen-videoimage-gen-videoimage-image-gen-videoaudio-image-gen-video
SeedVR2画像・動画の超解像image-upscalevideo-upscale
Gemma 4マルチモーダルなテキスト理解(画像 / 動画)image-describevideo-describevideo-gen-text
Qwen3音声認識と TTStranscribetranscribe-timestamptext-gen-speech-presettext-gen-speech-clonetext-gen-speech-instructconvert_voice
ACE-Stepテキスト → 音楽gen-music

アニメーション、キャラクター差し替え、モーション転写(wan-animate-mixvideo-image-move-animalvideo-image-gen-video-mix)には WAN-Animate のバリアントを使います。スロットの正確な配線は ABI を参照してください。

ローカルなメディア処理

モデルを必要とせず、メディアツールだけで済む処理もあります。実行場所は Modal ワーカー上ですが、学習済みモデルを一切呼ばないという意味で「ローカル」です。

  • FFmpeg — トランスコード、ミックス、分離、フレーム抽出(merge-video-audioseparate-video-audioextract-audioget-first-frameget-last-frame
  • シーン検出split-video 用のショット境界検出
  • 字幕 / ウォーターマーク除去 — 専用ワーカーが処理(subtitle_removeremove_watermark

LLM プロバイダ(テキスト生成とルーティング用)

テキスト生成(gen-textcombine-text のグルーピング)は、4 つの LLM プロバイダのいずれかを経由します。どれを使うかは環境変数で決まります。

プロバイダ環境変数備考
OpenRouterOPENROUTER_API_KEYgen-text のデフォルト。無料のルーティングティアあり。OPENROUTER_FREE_MODEL で特定のルートに固定できます
Google GeminiGEMINI_API_KEY または GOOGLE_API_KEYノードのモデルスロットで Gemini 系を選んだときに使用。一部のマルチモーダル処理も担います
OpenAIOPENAI_API_KEYノードのモデルスロットで OpenAI を選んだときに使用。デフォルトのチャットモデルは gpt-4o-miniOPENAI_CHAT_MODEL で上書き可能)
DeepSeekDEEPSEEK_API_KEYバッチのテキストグルーピングなど一部のコードパスでのみ使用。メインの gen-text ドロップダウンには出てきません

設定が必要なのは、実際に使うプロバイダだけです。ただし最低 1 つは設定してください。LLM キーが 1 つもないと、スタジオはテキスト生成系の変換を実行しません。

変換呼び出しの流れ

image-gen-text(Z-Image によるテキスト → 画像)ノードを例にします。

  1. キャンバスが、ノードの入力(上流のテキストノードの出力)をワークフローエクスポーターに渡します。
  2. エクスポーターが Next.js のタスク API を呼びます:POST /api/task/create、ボディは {feature: "image-gen-text", pluginId, prompt: {text}, nodeId}
  3. サーバーが Z-Image ワーカーへの Modal 呼び出しをキューに入れ、入力プロンプトを渡します。
  4. ワーカーが画像を生成して base64 で返し、サーバーがそれをファイル参照(file_key)に後処理して data/uploads/ に保存します。
  5. キャンバス上の画像ノードが結果で更新されます。

どの変換もこの同じパターンで動きます。違うのはスロット名と入力の形だけです。

  • Modal は月 30 ドルの無料クレジットを提供しています。ほとんどの TongFlow ワークフローには十分な枠です。
  • 画像生成と TTS は安価です。動画生成(特に長尺)と 4K アップスケールは高くつき、Modal の使用量ダッシュボードにはっきり表れます。
  • 上限を確実に守りたい場合は、Modal の設定で支出制限をかけてください。

LLM のコストについて

  • OpenRouter の無料ティアで、軽めのテキスト生成はまかなえます。
  • テキストを多く使う場合でも、OpenRouter の有料ルート、Gemini、OpenAI Mini なら 1 回あたり数セント程度が目安です。
  • DeepSeek は安価ですがデフォルトではありません。明確に必要な場合だけ有効化してください。

モデルの追加

新しいモデル(自作の LoRA、別のアップスケーラー、オープンソースの TTS など)をつなぎたい場合は、tongflow リポジトリの docs/feature-registry.md を参照してください。手順は次のとおりです。

  1. config/tongflow.abi.json に、型付きの入出力を持つ新しいスロットを定義します。
  2. pnpm gen:abi で TypeScript 型を再生成します。
  3. plugins/ 配下に Python SDK でスロットを実装します(@node_slot デコレータ + Pydantic モデル)。
  4. pnpm tongflow:publish で新しい SDK バージョンを公開し、プラグインを Modal にデプロイします。

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